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【緊急】海外における商標保護・商標権侵害への対応について

風薫る5月。若葉の頃。
事業協同組合の総会シーズンとなりました。

さて、近年、中国国内において、日本の地名や地域ブランド名が中国企業等により商標登録されるケースが表面化し問題となっています。

海外の企業や個人が、海外で日本の地名や地域ブランド名を商標登録すると、今後、日本国内の企業が地域ブランドを当該国に輸出した場合、商標権侵害となることがあります。
また、海外企業が作った商品がわが国の地域団体商標登録商品と同じ名称のまま、海外に広く流通する可能性があります。

組合等関係団体においては、地域団体商標・地域ブランドを守っていくため、次の対策をお急ぎください。

○組合で、海外の商標登録情報の収集を行ってください。商標権侵害の恐れがある場合には、都道府県庁商工・農林水産部署、都道府県中小企業団体中央会、JA、ジェトロ、発明協会等にご相談されることをおすすめします。

○地域団体商標・地域ブランド商品等を輸出している場合には、輸出先国の商標法に則って商標登録を行ってください。

○輸出を行っていない場合であっても、地域団体商標・地域ブランド商品の類似商品が国外で生産されている場合には、日本国内に輸入されたとき、組合員がそれらの商品に地域団体商標を表示しないよう協同組合内で意思統一を行ってください。技術移転等により海外で生産される地域ブランド類似商品への地域団体商標の使用は避けてください。

○輸出を行っていない場合であっても、地域団体商標・地域ブランド商品の類似商品が国外で生産されている場合には、それら商品が海外に広く流通し、地域団体商標商品等のブランド価値を著しく損なう恐れがあります。この場合にも、国際商標登録を行うことを強くおすすめします。

○地域団体商標・地域ブランド商品名等が、既に海外にて商標登録されている場合であっても、無効審判の手続きにより登録を無効とすることが可能な場合があります。都道府県庁商工・農林水産部署、都道府県中小企業団体中央会、JA、ジェトロ、発明協会等にご相談されることをおすすめします。

<ご参考>
わが国商標法に則って、海外より出願された地域団体商標のうち、2008.05.07時点で次の2件の商標が登録査定に至っています。

●PROSCIUTTO DI PARMA (ぷろっしゅっと でぃ ぱるま)
 コンソルツィオ デル プロッシュット ディ パルマ/イタリア

●カナダポーク (かなだぽーく)
 カナダ・ポーク・インターナショナル/カナダ

見ればわかる!外国商標出願入門




地域団体商標の管理はできていますか?

中国産「松阪牛」「美濃焼」・・・現地で勝手に商標申請・登録/4月9日3時1分配信 読売新聞

とんでもないニュースが飛び込んできましたね。
地域団体商標に登録されている「九谷焼」「美濃焼」「松阪牛」「鳴門金時」などの日本ブランドが、中国や台湾の企業によってのきなみ中国当局に商標登録出願され、「九谷焼」「美濃焼」はすでに登録されていることが判明したとのこと。

みなさんの協同組合では商標管理・・・知的財産の管理はできていますか?

商標は、特に守りが重要。
地域団体商標を登録している協同組合では、部署を定め、商標の運用管理に努める必要があります。
そして、常に権利侵害への監視を行うとともに、権利侵害が発生したとき、あるいは、権利侵害が発生する恐れのあるときは、迅速に対応していきましょう。

地域団体商標の効力は登録により発生し、10年間継続します。しかし、権利は国内のみ。海外には及びません。特に、地域ブランド品を輸出している協同組合では、商標の国際登録を行うなどの対策が必要ですね。

さて、協同組合内に商標の運用管理を行う部署を定める場合には、いっそのこと定款変更を行い、組合事業に「登録商標の管理・運営に関する事業」として明文化することをおすすめします。

これにより、協同組合の常設機関として商標を管理運用する委員会が設置され、組合員の意識の高揚と併せ、商標権侵害の事実をスピーディに調査し、何らかの対応が必要な場合にはその対策を具体的に理事会に対して具申していきます。商標権侵害には、組織として毅然とした対応が必要ですね。

とは言っても、人的に、資金的に、余裕がない協同組合が多いのも事実です。個々の協同組合で対応できない問題は、例えば、地域団体商標を登録した協同組合等の連合組織、都道府県レベルでの協議会といったところで対応していくという手もあります。これも「相互扶助の精神」なくして実現はしませんが・・・。

もうひとつ、ニュースです。ブランド総合研究所の田中章雄社長が知財功労賞(経済産業大臣表彰)を受賞されるようですね。おめでとうございます。我が国の地域団体商標制度推進の第一人者である田中さんのますますのご活躍を祈念いたします。

●4月18日発明の日に表彰される平成20年度「知財功労賞」発表
発信:2008/04/07(月)/知財情報局

田中章雄氏著書
地域ブランド進化論
事例で学ぶ!地域ブランドの成功法則33




地域団体商標表示基準の要点とは

地域団体商標を登録した協同組合の商標表示や使用にかかる基準をいくつか見せていただきました。表示や使用方法については、どの組合も苦労の跡が見受けられます。

少し気がかりな点といえば・・・、これは、ほとんどの協同組合に共通することなのですが、「表示の方法」がやや不明確なところでしょうか。

「地域団体商標を表示する際、商標名の後ろにRマークを付すこと」

→例) 「道後温泉レジスタードマーク

Rマークは、アメリカの商標法で登録商標に付記することが義務付けられており、登録済み(Registered)を意味します。

日本の商標法では、Rマークの付記は義務付けられておらず、Rマークを付記したからといって法的な効力はありません。慣習上用いられているに過ぎないのです。しかし、Rマークの付記は義務付けられていなくとも、Rマークを付記できるのは登録された商標のみ。逆に言えば、商標権者以外の者、アウトサイダーはRマークを付記すれば詐称。先使用権者ももちろんRマークを付記できません。

どうですか。しっかり自他を区別する表示方法ですよね。

さて、Rマークは有効な手段ですが、そもそも「Rマーク」を知らない人には通用しません。そこで、これを日本語で表示します。

「東京○○○は、東京○○○事業協同組合の登録商標です。」

いかがでしょうか。ちゃんと商標権を行使しながら周知できていますね。しかし、実はこれでもまだ足りません。インターネット対応版は ↓↓↓ コレです。

「東京○○○は、東京○○○事業協同組合の登録商標(地域団体商標)です。」

この(地域団体商標)という6文字を検索エンジンがインデックスしてくれるワケです。例えば、「悲願の登録」と報道された「草加せんべい」を楽天市場で探したいとき、楽天トップページの商品検索ボックスに「草加せんべい」と打ち込み検索をかければいいのですが、表示された商品の内、どの商品が地域団体商標商品なのかはわかりません。

実際に、楽天トップページの商品検索ボックスに「地域団体商標」とタイプしてボタンを押してみてください。

→楽天市場トップページ

「紀州みなべの南高梅」が4件、「球磨焼酎」が2件ヒット。
残念ながら、この2商標6商品以外の地域団体商標登録商品は、先使用権者・アウトサイダーの商品との差別化ができていないということです。

いかがでしょうか。ちょっとした工夫で自他を区別し、地域団体商標登録商品を求める消費者にアピールする方法。実践してみる価値はありそうですね。

さて、実は、実は、これでもまだまだ足りません。さらに、より確実に需要者に自他を明確に区別しながら権利を行使する表示方法は ↓↓↓ コレ。

「東京○○○は、東京○○○事業協同組合の登録商標(地域団体商標)です。(登録第○○○○○○○号)当製品●●●の製造者▲▲▲株式会社は、東京○○○事業協同組合の組合員です。」

いかがでしょうか。地域団体商標を知らない需要者に対しても、組合名と製造者名を明記することにより「安心」をも売ることができます。
もう一つ、欲を言えば、「地域団体商標とは」という簡単な説明文を付けたらどうでしょう。この商品が話題の「地域ブランド」であることもちゃっかりアピールするのもアリかと。これを流通・最終販売者に対し、徹底してもらうワケです。
組合一丸となった総合力で勝負ですよ。




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